今回は、バーバースタイルには必要不可欠なアイテムである、
櫛(くし)のご紹介をしたいと思います。
英語ではCOMB(コーム)と呼ばれていて、理容師の立場では、こちらの呼び名のほうが馴染み深いかもしれません。
一口に櫛といっても、カット用にセット用、パーマ用というものもあって、けっこう種類が豊富です。
素材も様々で、プラスチックやカーボン、硬質ゴム、樹脂、アルミ製…。
最近は天然素材(べっ甲・水牛)のものはあまり見かけなくなりました。
それぞれに特徴があり、軽さや耐熱性、耐久性等、使う用途に応じて使い分けます。
その中でも今回は、バーバースタイルの仕上げに使うコームをご紹介したいと思います。
サイドとバックを短く刈上げているバーバースタイルですが、
フロントとトップには長さがあるので、前髪を上げる時やサイドに流したりする時に、
コームを使うとスタイリングが楽になります。
毛の流れをきれいに整えるだけでなく、
ワックスやポマード、グリース等の整髪料をつけてコームを通すと、
全体に伸びて均一になり、つけムラがなくなるという効果も。
ポイントとしてはコームの目幅でしょうか。
この目幅が粗いか細かいかで、梳かした時の毛束のピッチ幅が変わり、
ざっくりとした手櫛感を出すことができたり、
反対に、細かく梳かしつけられたクラシカルな感じを出したりと、
雰囲気をかなり変えることができます。
1番粗い目幅のコーム
手ぐしに近い様なザックリとしたまとめ方ができます。
手ぐしよりもコームを使った方が均等になります。
中くらい目幅のコーム
上のコームよりは目が細かいですが、
細か過ぎずにまとめる事ができます。
1番細かい目幅のコーム
タイトな感じや密度がある感じにまとめる事ができます。
きちんとしたクラシカルな印象になりますね。
お勧めは、粗目のコームと目が細かいコームを場所によって使い分けるスタイリングです。
頭の上部は、髪の長さを残しているフロント・トップ部分に少しボリュームを持たせたいので、
粗めのコーム(1番粗い・中くらい)を使い、
頭の下部はカットにより短くなっているので、
刈り上げ部分(フェード部分)とカット部分を馴染ませる為に
細かいコーム(1番細かい)を使うと、
自然にまとめる事ができます。
いかがでしょうか?
このように目の粗いコームと細かいコームを複数組み合わせて使って頂くと、
ボリュームを保ちながらタイトに抑えることが可能です。
もちろん、もっと短いヘアースタイルでも、自然な動きや毛流れを簡単に作ることができます。
コームでとかした後に軽く手ぐしで整えてもらえばOK。
ぜひ、ご自宅でも使っていただきたいアイテムです。
セット面の鏡付近に置いておりますので、気になるもの、試してみたいものがございましたら、お気軽にお声がけください。
逆に、なりたいスタイルにはどのコームを使ったら良いのか?等のご質問も大歓迎です。
お待ちしております。